2012年9月17日 釣行記
9月といえば毎年の事ながら台風が悩みの種である。
中旬を過ぎれば少しずつ暑さも和らぎ絶好の釣りシーズンに突入して来るのだが・・・。
今年も早速台風が発生しているようだ。
まだ関東圏に影響が無いのでこの3連休は楽しんでおきたい所。
来週に先延ばししたら天気がついて来るか分からないからな。
特に釣り仲間の居ない私は一人きままな釣行が多い。
たまにかみさんもついて来るが気分次第である。
今回は3連休という事もあり古くからの友人「茶柱君」を誘ってみる事にした。
普段から特にこれといったアウトドアに出る事もなく一人サイバーな世界に没頭しているとの話を聞き、無理やりにでも自然と戯れる遊びの素晴らしさを体験させたく連絡を取ってみる。
彼も刺激を求めていたかあっさりと要請に応じると言う事で俄然やる気が出てきた。
さてどこへ釣りに出かけようか?
ストリームタイプの管理釣り場「リヴァストッポ早戸」
9月といえどもまだまだ日中は強烈な暑さが残っている。
涼しく快適な場所で釣りをしてみたいものだ。
初めて魚釣りをするという茶柱君にとっても最高の体験となるようなフィールドがよかろう。
神奈川県のもつ実力ってやつも一つ教えてやらないかん!
あれこれ考えながらやって来たのは・・・。
リヴァスポット早戸。
見ているだけで泳ぎたくなる程に涼しげなクリアウォーターに豊富な魚の数。
やって来たのは日本の滝百選に入っている「早戸大滝」がある事で有名な早戸川の一部を使用したエリア。
自然の川を利用したストリームタイプと呼ばれるエリアは俺も初めてだ!
このような非日常的な場所で釣りをすれば素晴らしい思い出になるだろう!
またまんま川の流れがあるので自分にとっても新たな体験とスキルアップが出来る。
あとは天気がついて来てくれれば良いのだが・・。
早々にロッドやリール、ルアーのセット方法を茶柱君と確認しながら準備を進めていく。
茶柱君には俺のメインロッド、一番魚を釣っており魚運度満点の宝刀。
ダイワ「ディースマーツ 663XUL-S」を装備して頂く。
俺のほうは初登場、今か今かと出番を待っていた新ロッド
シマノ「 カーディフX エリアエディション 62SUL」
エリアでのトラウト専用に設計されたこのロッドの使い心地はどうか?
デビュー戦となる釣果に期待したい。
さぁ、釣り開始だと高々に叫んだ瞬間突然の雨、降り始め3分もしないうちに大粒に変わる。
しかしながら本日はかなり天気が不安定になるという事をチェックしておいたので問題なし!
素早くカッパを装着。
俺自身も雨の中カッパを着こんでの釣りは始めてだった。
雨具を用意していない釣り客も居たようでにんともかんともご愁傷様である・・・。
雨は人間様にはしんどいが魚にとっては外部からのプレッシャーを感じ憎くなるのでカンカン照りの天気より釣れると言う。
前向きに考えようじゃないかと早速竿を出す。
なんと言ってもこのエリアの特徴として、釣った魚をレストハウスに持ち込めば調理してくれるのだ。
お弁当も何も持ってきていない我々は、まず昼飯としてのおかずを調達するのが第一の目標なのだ。
流石の3連休。こ、これは凄い人の数だ。
早速ポイント選び開始。
釣りが出来る区間は役1km、これはかなり楽しめるんじゃないかと喜び勇んでポイント選び、上流から下流へ見渡していくが・・・。
3連休が仇となったか・・?バーベキュー施設が併用している事も仇となったか・・・。
じーちゃんばーちゃんねーちゃんかーちゃん親父から子供まで朝も早くから
人!人!人!人!!
おぅおぅおぅおぅ・・素晴らしい渓流だがそれに似つかわしくない程の人である。
ストリームタイプと言えば攻略のポイントは水の流れである。
水の流れに対してどのようにルアーを通していくか?
それを考えて攻め方を構築していくのがこのタイプの一番の醍醐味なのだがこう人が多くては満足に釣り座も選べない・・いや、ルアーフィッシングに座も糞も無いのだが。
と、ブツブツ言った所で他のアングラーから見れば我々もその人ごみの一部でしかないのだ。
今ある条件の中でどう攻略していくか、それを考えたほうが良さそうだ。
なんにせよ茶柱君は初の釣りなのでキャストからリトリーブ、ルアーの選択までの実践的な事をレクチャーしなが始める。難しい話はおいおい覚えていけばいいのだ。
茶柱君はキャストの練習をしている。
ナイロンラインと言えども細い釣り糸と言う物に悪戦苦闘しながらも頑張っている。
まずは触って自分でやってみる事が大事だ。
しばらくやっていれば疑問点等出てくるだろうからまずは自由にやってもらう事に。
まずは、昼飯のおかずのニジマス釣らねばなるまい
さて、その間なんとしてでも昼飯のおかずとして3~4匹はニジマスをGETしておきたい所。
上から見ている感じではここは大物釣りというより数釣り。
食材としての釣りを楽しむといった感じのサイズで揃えているようだ。
と言っても数匹は化け物みたいなサイズのシルエットが見えるが・・・。
案の定四方八方からルアーが飛んで来るので魚は完全にスレ切っている。
スレるとはルアーに見向きもせずそっぽ向かれている状態ね。
俺自身も素人に毛が生えた程度の腕前しかないのでこの状況下どう攻略していけば良いのか皆目検討がつかない。
完全なクリアーウォーターなので棚の把握はし易い。
魚の頭上を通過させる形でスプーンを通していく事に。
緑系のカモフラージュカラーから始めて行く。
全くもって反応なし。
困った困った・・。
ポッパーやミノーと行った魚型ルアーも試してみるが当然ノーバイト。
こんだけ人がいれば無理なのかと周りを見渡してみる。
どこもここも釣れていないようだが・・おっとっと・・?
釣れている人もいる。
しばらく見ていると釣れている人は同じ人ばかりだ。
出たな!これが腕の差ってやつだ。
だが完全に攻略の糸口が無いわけではない事は分かった。
あとは技を盗むだけだが・・アクション等に特別な仕草が見られなかったので使用しているルアーという事になる。
手っ取り早く話しかけりゃいいんだが、こう賑わっていると難しい。
釣れているある1組の夫婦なのかアベックなのか・・を横目で手元をチラチラっと盗み見・・(笑)
手には赤い何かが見える・・スプーンでは無さそうだ、ミノーか・・?バナナの様な形をしているが・・。
残念ながら俺はそんなバナナのようなかつ赤いルアーは持っていない。
しかしこの付近のHITカラーは赤系である事は分かった。
こちらも赤のスプーンを取り出し速度、レンジ、アクション、あれやこれやと試しながら攻めていく。
しばらくするとクククっと手応えあり!
開始1時間経過した所でやっとこさ一匹目のおかずをGETする事が出来た。
虹鱒だ、20センチと言った所だろうか?なるほど食べるには丁度良いサイズである。魚体が綺麗で実に美味そうだ。
なんとか1匹GETしたが2匹目に続かない、気がつけば轟々降っていた雨も止んでいる。
茶柱君もまだノーヒットのようで幸先悪い感じだ・・。
同じポイントでこれ以上粘っても仕方が無いので移動する事に。
現在のポイントより上流へ。
どこもここも人だらけだが何とか2人入れるポイントを見つけた。
さぁ、まだ赤系で行けるだろうか?
赤茶のカモフラージュ、村田基プロデュースの「ゲータースプーン 1.5g」をキャスト。
一発でHIT!さすがJIM村田カラーだ!!
下手な誘いは入れず食い気のあるやつを探す感じでスローで巻いてくる。
とにかくあっという間にスレるので3投げしたらカラーチェンジをする。
なんとか3匹GET!
これで昼飯としては十分な量を確保出来ただろう。
お昼は食堂で釣った魚を料理してもらえる
気がつけば昼の2時を回っている、エライ苦労したな。。
茶柱君は未だ連れていない様子。
以前釣り体験という事で友人「りんちゃ」と坊主を食らった事を思い出した。
あの時私の不甲斐無さから1匹もまともな魚をあげれなかった事が今でも悔やまれる。
いかんいかん、なんとしてでも魚を釣る喜びを体験して貰わなくては困る。
俺は竿を置き茶柱君の後ろへ。
マンツーマンだ、釣れるまでじっくりとレクチャーするぞ!
この数時間キャストとリトリーブを繰り返し色々と疑問や難しいと思う事も出てきたようで、フォームを見ながらあれこれキャストを修正していく。
キャスト、着水、ベール、ロッドの固定・・・だいぶましになってきた。
いや、竿先がしっかり固定された状態で巻いて来れてる、かなりやるじゃないか茶柱君!!
小さい頃からあまり運動神経が良い方ではなかった茶柱君を知っていただけに意外なセンスの良さと飲み込みの速さに驚いた。
テイクバックからのオーバーヘッドキャスティングはまだ無理だったが後方から振り下ろすオーバーヘッドはマスターした。
重いルアーや天秤ならこの方法で飛ばすわけだし茶柱君に貸したロッドは本来シロギス専用に作られている。
この投げ方はディースマーツの18番のフォームだ。
ラインの捌き方も始めてとしては十分過ぎるレベルに達したので本日教える事は何も無いと腹ごしらえをする事に。
スカリを持っていないので釣れた虹鱒はその場で生き締めしてクーラーに入れておいた。
ニジマスやイワナ、ヤマメと言った川魚の絞め方は凄く簡単。
川魚は血生臭く無いので海の青物なんかと違いナイフを使った血抜きをする必要が無い。
やり方だが、魚体をしっかり持って近くに落ちている手頃な石に向かって棍棒の如く一振り。
上手く脳天直撃すればそのまま痙攣して息絶える。
どんな絞め方もそうだが絶対躊躇しては行けない。
食べる目的であるのならその命を頂くという事を噛み締め一発で逝かす。
魚に恐怖心や苦しみを与える事に何の意味も無く、無駄に味を落とすだけである。
何よりも即死させる事が魚に対する武士の情けと言う物であろう。
よくスカリにキープした魚を絞めもせず自然死したのを誇らしげに運んでいる姿を目撃するが、せっかく釣れたのだから美味しく食べれる方が良いだろうと思うのだが・・。
とまぁ、クーラーボックスをレストハウスに持ち込み2匹を唐揚げ、1匹を塩焼きにしてもらう事に。
プラスご飯大盛りを注文して待つことに。
ん・・?茶柱君はさらにラーメンまで注文、おいおい、食うなぁ~!
なんでもこの大自然の中で釣りをしてすっかりお腹がぺこぺこになってしまったんだと。
もうちょっと美味しそうに写真を取れよ(笑)・・と思うが、こちらが唐揚げ。
頭から尻尾まで丸ごと一匹ガツガツ食べれます!!
虹鱒の唐揚げは始めて食べた、もうむっちゃくちゃ美味いですよ!これは。
お魚嫌いなお子様も笑顔でニッコリですわ!
こちらは塩焼き、こちらも美味!
良く渓流釣りなんかで見られるあの川魚の塩焼きですよ。
誰でも串に刺してジュージューと焼く光景には憧れたのではないでしょうか!?
食として楽しむ虹鱒、うん、実に素晴らしいじゃないか。
お腹も満足した所で後半戦、ラストスパートだ!
俺もここからまた自分の釣りに集中するぞ、茶柱君、今日の修行の成果を最後見せてくれ!
食事前より更に上流のポイントへ移動し釣り開始。
相変わらず激シブの状況だが魚はそこにいる、持てる実力を最大限に発揮するまでだ。
流れを選べないので出来る事は高速カラーチェンジで飽きさせない攻めのみ。
なるべく地形に変化のありそうなポイントへルアーを打ち込んでいく。
なんとかHIT!本日4匹目、ガッツポーズと共に早々にリリース、終了時刻の17時まであと1時間程しかない。
茶柱君が心配だ、、状況は最悪だが何とか1匹・・!
ここでゴールド系のカラーに対して妙に反応を示して来る事に気づく、すっかり晴れた空から差し込む西日に対してこのゴールドの輝きが良い味を出しているのだろうか。
これしかねぇ!と、茶柱君にゴールド色のスプーンをパス。
あとは祈るのみ。
しばらくして横を見ると茶柱君のディースマーツがグイーンと山なりに曲がっており水面では暴れる魚体の姿が!
おぉぉ!!やったな茶柱君!!
魚のやり取りを教えてなかったけどここのサイズなら強引にいける。
とりあえずロッドを立てる事だけを伝え、無事ネットイン!
人生初の釣りに人生初の釣果。
俺はこの男のここまでの笑顔をもう何年も見ていない。
この面を見れば本当に連れてきてよかった思える。
自然と釣りがもたらしてくれる物。
それは何者にも変え難い価値のある物なのだなと実感した。
俺なんぞルアーフィッシングを始め1匹目を釣り上げるのに2ヶ月位かかった気がする。
小さなカマスだったがあの時の喜びと興奮は今でもはっきり覚えている。
これは茶柱君のお土産だ。
初の釣果の後は初の生き締めだ。
先ほど見ていたのだからやり方は分かるな?という事でやってもらう。
ここで躊躇しようもんならハリセンで一発頭をド尽き命とはなんぞとグチグチ語ろうかと思ったが、なんの事はない。
えいやー!と掛け声を上げ躊躇無く脳天直撃セガサターン(謎)。
後で良く躊躇しなかったなぁ?と聞いた所
「躊躇した所で先には進めん、躊躇するくらいなら始めから魚釣りなどしなければいいのだ」
と、以外な答えが。
この男、なかなかのものではないか・・!
ラスト俺の魚つりましたー!ってな写真が無かったのでそれを最後に撮りたいと終了5分前なんとか5匹目を釣り上げる!
ラストきたーーー!!!と魚を持ちながらドヤ顔でチーズ・・・と茶柱君がシャッターを切るその瞬間突然魚が大きく暴れ手から大ジャンプ、川の中にささーーーっと帰って行ってしまった・・。
落ちはこんなもんかーと互いに笑い本日の釣行を終えた。
環境としては素晴らしいフィールドであった。
休日に空く日があるのかどうかは分からないが今度は是非プレッシャーのあまりかかっていない日にこのフィールドを攻めてみたいものだ。
また今回初めて使ったカーディフX62SULの使い心地。
そして今までずっとPEラインをメインとして釣りをしていたがナイロンラインという原点に戻るという試みもしている。
エリアでのPE、ナイロンというテーマ、ネット上では色々の意見はあるが初心者の目からどうだったか。
色々分かった事がある。
それらについてはまた次回じっくりまとめてレビューしていきたい。
今回使用したロッド『カーディフ』はトラウトフィッシングに特化したロッドです。
当たりの出方、魚とのファイトがめちゃくちゃ面白くなります。
エリアリミテッドはエリアフィッシングの軽量スプーンを気持ちよく投げれるので1本持っておきたいロッドですね。
現行のカーディフエリアリミテッドの詳細は下記ショップよりチェックしてみて下さいね。
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