山に海にとアウトドアで遊ぶ上で、基本にしてかかせないのがアウトドアナイフです。
アウトドアショップの片隅にあるナイフコーナーを覗いてみると大小様々なナイフが並んでいます。
ジャラジャラと何本ものナイフを意味もなく携帯する事は出来ませんので、この中から自分に合った一本を選びたい所ですが、いったい何を基準に選べばよいのでしょうか?
■道具としてのナイフとは
見かけのカッコよさもあり、収集品としての価値もあるのですが、外遊びではこれはタフな道具です。
常に肌身離さず携帯し、様々な用途で使用します。
- 木を切って道具を作る
- 薮、茂み等、道を切り開く
- 食材カッティング
- 焼き物のさえ箸として
- 食器、フォークとして使う
- 釣り時に、魚の締め処理、腸抜き
- 穴掘り
- 緊急時の足かけ
- 未知なる脅威との対峙
挙げ出すときりがないですね、とにかく何にでも使える、使っていくのがアウトドア遊びでのナイフの考え方です。
■刃の種類が2種類?選ぶ前に知っておきたい特徴
包丁にも言えるのですが、簡単に刃の素材が2種類ある事を知っておきましょう。
●ステンレスの刃物
photo by Tupperware
最近家庭用の刃物では主流になっている素材です。
軽くて非常に錆びにくく、頻繁なメンテナンスを必要としない事が特徴としてあげられます。
非常に硬度が高いので、一般的な研ぎ石でではしっかり刃が付くのに20~30分程度かかる為、メンテナンスが大変です。切れ味に関しては後述する炭素鋼のものより劣ると言われています。
●炭素鋼の刃物
photo by 酔心特集
刃物の世界では一般的に「鋼」と呼ばれている素材です。
ステンレスと比べ切れ味が良いのが特徴で、魚を切るような包丁で主に使用されています。
メンテナンスが容易で、研ぎ石を使えばものの数分で簡単に切れ味を復活させる事が出来ます。
反面、錆びやすく目を離せばあっという間に錆びてしまう為、お手入れを欠かすことが出来ないめんどくさい素材ではあります。
■初めてのナイフであれば、炭素鋼がお勧め
両素材を熟知し、適材適所で使い分け出来るのであれば好きな方を選べば良いのですが、
これから初めてアウトドアナイフを「道具」として使ってみるのであれば炭素鋼をお勧めします。
●ステンレス製に比べて価格が安い
これは重要ですね。
何事も分からない内は出費を極力抑えたいものです。
炭素鋼のアウトドアナイフであれば、2000円程度で良い物が購入出来てしまいます。
僕もこの以外な安さにびっくりしてしまいました。
●用途が多いからこそ最高の切れ味を
いつも人参やキャベツばかりを切るわけではありません。
特に魚を骨ごと切る場合、ステンレス製の刃物だと苦戦します。
●タフに使うからこそメンテナンスの容易さが大事
アウトドアでタフに使う以上、刃の劣化は付き物です。
ステンレスでは、簡単に研ぎ石でメンテナンスは出来ないと思ってよいでしょう。
その点、簡単に研ぐことが出来る炭素鋼の扱いやすさは大きなメリットです。
■手入れを楽しんでこそのアウトドアギア
とは言ったものの、外で使って帰ってくるともう錆びがはじまってます。これは厄介です。
しかし、そこは道具の手入れをしっかり楽しみましょう。
刃物を見ればその人の人柄が分かると言われる程ですからね。
使い終わったらしっかり研いで手入れをしてあげる。
どのギアでも同じです。使いっぱなしはいけません。
刃物の手入れはスキルです。
研げば研ぐほど上達しますし、だんだんと色、ツヤも変わり味が出てきます。
炭素鋼は刃の角度も自由につけれますから自分好みの刃の角度が分かってくればもうエキスパートです。
■最初に手に入れたい安価な一本はやっぱりオピネル!サイズの選び方は?
photo by OPINEL
アウトドアナイフの登竜門とでもいいましょうか?
最初に手に入れる鉄板の一本といったらやはり歴史のあるオピネルのフォールディングナイフ(折りたたみ式)。これがお勧めです。
品質も良く、とにかく安い。なんといってもかっこいい。
ここのナイフを何十年も使い続ける人も沢山います。
大きさが多数あり、No6~No12まで。
番手が上がる程握り部分も刃も大きくなっていきます。
これだけ細かくサイズがあると、どれを選んでいいのか、使い勝手も含めて良くわかりません。
慣れた人であれば刃の大きさと用途に合わせて選ぶ人も多いようです。
アウトドアの包丁として使用する事が多い場合はNo10が良いとかですね。
ただ、アウトドアナイフ選びのポイントは自身の手の延長のように自然に使えるサイズを選ぶ事が一番重要です。
もちろん、デザインの気に入ったアウトドアナイフがあればオピネルにこだわる必要はありません。
●アウトドアナイフは小指と薬指にしっかり力が入る事がポイント
ここではオピネルを例にして説明していきますが、まずは店頭でナイフを握らせてもらって下さい。
- 男性であれば、No8
- 女性であれば、No7
- お子様であれば、No6
上記を基本の目安として初めに握ってみると良いでしょう。
握り方はグーで強く握り、親指は刃の裏側に当てて握ります。
どうですか?小指と薬指にしっかり力が入ってますか?
ここで力が入れずらい、入らないようでしたらサイズが合っていません。
別のサイズを同じように握り一番力小指と薬指に力が入るアウトドアナイフが体にあったサイズになります。
これはオピネルに限らずナイフ選びの基本となります。
このポイントをしっかり押さえればどんな種類のナイフでも自分にあった物が見つけられるでしょう。
是非アウトドアナイフ選びの参考にしてみて下さい。
■扱いに慣れてきたら材質、大きさを用途に合わせて揃えるのもアリ
初めの一本はまず自分にあった物を選び、使い方~手入れまで遊びながらマスターしましょう。
慣れてきたらステンレス製、刃の大きさ等自分に必要な物が分かってきます。
お金をかけるのはここからでも十分です。
最後にアウトドアナイフの種類を大まかに3タイプ挙げておきましょう。
フォールディングナイフ
折りたたみ式のナイフです。
安全性が高く非常にコンパクトな為、携帯に便利です。
今回紹介したオピネルもこのフォールディングナイフになります。
シースナイフ
photo by 楽天市場-株式会社政豊-
鞘に納めて収納するタイプのナイフです。
小型の物から、大型の物まで、サイズが豊富な事が特徴の一つとしてあげられます。
デザイン的にグッと来るものも多く、コレクション魂がくすぶられてしまいますね。
マルチツール
photo by Wikipedia
昔から十徳ナイフなんて呼ばれているアレです。
サブとしてのナイフや用途を見出してこれを持つのも手です。
ハサミや缶切り等、「あったらいいな」がコンパクトに詰まっています。
道具として自分に最適なナイフを見つけましょう!
この3タイプを基本に、用途に合わせてさらに細分化していきます。ここから先は道具を集める、所持するマニアックな楽しさにつながっていきますね。
使い込まれたアウトドアナイフを惜しげもなく道具として取り扱う様はなんともいえないカッコよさがあります。そんな自分に酔いしれるのもアウトドア遊びの醍醐味ではないでしょうか。
僕が持っているサイズはオピネルのNo8番です。
これが一番握りに力が入るサイズでした。
紹介したオピネルフォールディングナイフの購入、詳細はこちらのショップをご覧ください。
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