2014年4月5日 釣行記
ついにこの時が来た、長年あこがれ続けその敷居の高さにビビりにビビりまくり二の足を踏んでいた、
渓流ルアーフィッシングのデビューである。
昨年冬からこの時の為、着々と準備を進めていた。
基本知識から装備、そして遊漁券の購入・・。
年末から為に貯めた小遣いも残り僅かとなってしまったが・・。
今期、自分の登竜門として選んだ河川は神奈川県、山梨県をまたに、全長109kmとなる「相模川」
そして、その支流である。
一般の渓流解禁は3/1からのようなのだが、
今年は2月に降った大雪のせいで、宮ヶ瀬ダムより上流域はまだ多くの雪が残り、漁協のよる放流が困難な為、
4月に入った現在もまだ解禁を迎えていないという状況のようだ。
色々調べた所、宮ヶ瀬ダムより下流に位置する中津川上流域では放流が行われたようで、
現在はここで釣りをする他無いらしい。
この位置は川全体でみれば中流域という部分になるわけで、
ウェーダーによる川歩きそのものが初めての自分にとってはちょうど良い所だろうか。
しかし、渓流釣りとなれば今まで以上に危険が伴う。さすがに一人で挑むというのはいささか無謀といった所。
ここは旧知の友である「茶柱君」をなんとかこの釣りに巻き込みたい。
あの手この手で茶柱君を盛り上げ、無事に二人でデビューする事が出来た。
そして4月5日。待ちに待った初釣行であるが・・・・。
まずは前回の記事の通り、渓流釣りではいまいち分からないルールが多い。
トラブルを避ける為にもポイントには意地でも一番乗りしたい所。
とにかく夜明け前を目指し、家を出たのが午前2時半。
かつてない気合いの入りようだ。
とにかくどこに車が止めれるのか、止めれる場所へはどのルートで入っていけば良いのかわからない、
暗い夜道をヘッドライトの明かりを頼りに行ったり来たり、やっとこさポイントについたのは午前4時を少し回った所。
あまりに広い河原となると、前回の記事通り、駐車位置や人との間隔でわけわかんない事になりそうなので、
比較的、狭い河原をチョイス。
見た所、周りに車もおらず無事一番ノリ出来たようだ。
薄暗く不気味にも見える川の前に車を止めてあたりを見回すと、なんだか見慣れない電光掲示板がビッカビッカ光っている。
そのバカでっかい文字を読んで見ると、
「宮ヶ瀬ダム放流中、注意!!」の文字。
ややっ!?これはどうしたことだろうか。
馴染みのないダムという言葉、そして放流。
ここはすかさずスマホを取り出し、この言葉の意味する所、情報を調べる。
そういえば前日関東各地で雷雨があったな・・と思い出す。
色々調べて見るとダム放流中、川はどうなってしまうのか、
まぁ、出てくる言葉出てくる言葉は脅し文句ばかりであるわけで。。
何も知らない我々の脳裏に浮かんだ言葉は「死」の一文字。
「ちゃ、茶柱く~ん・・とりあえずすこ~しだけ、川から離れておくか~・・。」
「う、、うむ・・。」
ビビりながらも、水の様子を見ている限りではたいした事はなさそうに見えるという期待もあるので、
いつでも脱出できる場所へ車を移動し、様子を見る事に。
こしらえて来た握り飯を頬張りながら、周辺を見回っていると次第に空が明るくなってくる。
そろそろ他の釣り人が来て盛り上がって来ても良い頃だと思うのだが、人っ子一人現れない。
やはり、前日の雨によって影響が出るという事を玄人達は認識しているのだろうか。
時間は午前5時25分、本日の日の出になった。
もう竿を出しても良い頃なのだが、こうも静まり帰っていると川に入っていいもんだか悪いもんだか分からない。
下手に川に入って「な~~にやってんだおめぇ!死にてぇのか~~」とか怒鳴られてしまうのも恥ずかしいので、
一度このポイントを離れてもう少し上流まで様子を見に行く事に、
車を走らせる事数分、別の入渓ポイントを発見、そこには3台程釣り人らしき車を確認。
よく見ると一人のフライマンがすでに釣りを初めているではないか。
習うより慣れろ、ダム放流中だが、今日くらいの物ならば入れる!(自己責任)
やらかした!とんでもない大失態だ!
急いで、下流の始めに入っていたポイントへ戻る。
車のトランクをバンと勢いよく開け、さぁ!記念すべき開幕戦だ!!
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・無い。
そこにあるべきはずの私の釣り具が無いではないか。
これはどうした事だろうか・・・。
鞄の中に入っているのは握り飯のみ。
「な、なんたることだぁぁっ!!!私とした事がなんという失態を犯してしまった事かっ!!」
これはもう泣くに泣けず・・。
ぼーぜんと立ち尽くすおじさん二人。
「あ~・・うん、今日は、あれだ、ダム放流中だからよ・・ダメだって事だよ・・うん。」
命拾いをしたのだと前向きに考え予定変更。
今から自宅まで道具を取りにいって戻ってくる事も考えたが、
今日はポイントの開拓とする事にした。
これも重要な事だ、なにせ事前の下見を全くもってしていない、WEBから調べた情報のみで釣り場に来たわけだから、
いずれはポイント開拓の為の探検はしなくてはならない。
気を取り直して周辺の釣りポイントを調査開始
手順としてはこちらを先に行っておかないといけないのだが、休日は地元でウダウダしていたんだな・・。
中津川上流域周辺を車で回り、来るべき解禁に備え宮ヶ瀬ダム上流部分も散策する事に。
地図を見ながら車をずんどこ走らせていく、峠をうねうねうねうね、途中車がどこに止めれるのかチェックにチェックを重ねる。
途中車がたくさん止まっている場所に差し掛かる、見てみると登山客ばかりのようだ。
ここはまだ解禁していないから当然と言ったら当然か。
気になる所では地図を確認、川がどのように分かれているのか確認していく。
上から見て行こうという事で、とにかく山の上へ上へ。
いい加減不安になって来た所に丹沢ホームという施設を発見。
ここら一体は管理釣り場になっているようで、その範囲がさっぱり分からないので、
丹沢ホームで情報を得る事にした。
受付のおじさんはとても親切な方で、我々が釣りの下見に来た事を伝えると、
皆がどこの川に入っていくのか、どこのエリアまでが一般区であり、放流区域なのか教えてくれた。
どうやら、この東丹沢エリアは、「布川」「塩水川」「本谷川」という3つの川で形成されており、
一般の釣り人は「塩水川」「本谷川」の二つに入っていくのだと。
「布川」でも釣りは出来るが途中のエリアから管理釣り場となり、専用の魚券が必要になるようだ。
それではその、「塩水、本谷川」とやらを見てみようじゃないかと山を下る。
先ほどの車が沢山止まっていた場所、ここから川に入っていくようだ、
降りられる場所はどこかなと散策。
どうやら、林道が大雪の影響で崩れてしまい、危険区域という事だ。
登山客がぞろぞろと入っていくのを確認しているので、ここでも習うより慣れろ。
まずは「本谷川」沿いの道を上流に向かって歩く事に。
たしかに、かなりの雪が林道に残っている、また崖からの落石も凄く、危ない状態になっている。
無理は禁物だ、しかしながらそこには我々の日常とはかけ離れた写真の中でしか見たこともないような景色が続いていた。
20分近く歩いただろうか、ある程度川に降りられる場所を抑え、これ以上の進軍は非常に危険と判断し引き返す事に。
次は「塩水川」こちらの方が渓魚の実績は高いらしいが、いかんせん降りられる場所が少ない。
ウェーダーを来て下流側から入り上がってくるしかないのだろうか?
しかし途中途中、人口の堰が点々としており、一筋縄では行きそうにない。
ここもいくつかのポイントを抑え下山。
結果として、釣り具を忘れた事は吉と出た。
あまりにもこの場所の地理を知らなさ過ぎた為、得るものが多かった。
しかし竿を出せなかったのはあまりにも悔しいので翌日の日曜日に再度リベンジという事にし、
本日は帰路へ着くこととした。