都会に住む者にとって、焚火やウッドストーブの使用というのは普段の暮らしから離れた新鮮なアウトドアアクティビティです。
ただ、アウトドアレジャーというものは以外な所に危険が潜んでいるもので、今回の「焚火に竹を使う」という事も、誤った方法で行うと大変危険な行為なのです。
竹を燃やすと何が起きる?
日本の竹林面積は10万~15万ヘクタール(東京ドーム31,500個分)とも言われており、ふらっとアウトドアレジャーを楽しもうと思えばそこら中で竹を拾う事が出来ます。
竹ももちろん木の一種なので、これを焚火などの「薪」として使用したくなるのですが、使用には注意が必要です。
竹の構造は空気の缶詰
竹は幹(ミキ)に当たる部分を稈(カン)と呼びます。
稈(カン)には節(フシ)と呼ばれる横線の突起がありますよね。
この稈の中は密閉された空洞になっています。
この密閉された空気を火であぶるとどうなるのでしょうか?
膨張した空気で大きな音がする!
もうおわかりだと思いますが、竹を火で熱すれば稈の中で密閉された空気が膨張、最終的には破裂を起こします。
鹿児島のお祭りにはこの現象を利用して邪気を払う「鬼火焚き」というお祭りがあるのですが、この現象を焚火台やウッドストーブの中など、至近距離で喰らうのは大変危険です。
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竹は正しく使えば良い火種
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竹に含まれている油分は非常に燃えやすく、火種として使うのであれば竹は大変優秀な素材です。
良く乾燥した竹をナイフで薄く削ぐように(鰹節)のようにします。
集めて火を着ければ強く燃えますが、燃焼が非常に速いので薪としての使用は難しいでしょう。
あくまでも火種として使用するのがベストです。
そのまま薪としてくべる場合は、かならず稈穴を空けるか、縦に割ってから使用するようにして下さい。
自分がわかっていても、お子様や同行者がうっかり竹を炎の中に放り込んでしまう場合があります。
竹を使った焚火を行う前は十分注意しましょう!