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釣りテク考察

キャストするとラインが切れてしまう原因と解決方法

柳島_テトラ帯

キャストに関するトピックスってのは検索すればそれなりに出てくる。
当然キャスト切れに関する質問、考察も沢山の文献で取り扱われている事だ。

以前にも書いた、キャスト時のライン切れについてなんだが、
自分なりに納得しある程度の答えが出せたと思う。
ここで一つ初心者が初心者の目線でこれを考察してみたいと思う。

もしこの事に困ってここに辿り着いたのなら少しは道が開けるのではないだろうか?

■模範解答には求めている答えが無い?

PEラインを使用したキャスト時のライン切れに関しては熟練度でその原因が異なってくる。
いくつか漁ってみたが、この問題で悩んでいる人はルアーフィッシングを始めて、
ある程度期間が経過した人が多数であると思う。
そのような方々が求めている答えは、良く見かける模範解答では無いような気がした。

それは私自身がつい最近まで経験し、未だにそのミスを犯してしまう事があるという事だ。

「キャスト時ラインが切れてルアーだけが飛んでいく。」

この現象だが、一般的な原因の回答は

  • リーダーとメインラインを結束する際の結びが甘い。
  • スナップとリーダーの結束が甘い。
  • リーダーもしくはメインラインの劣化、ダメージが原因。

大体この3点が回答として挙がってくる。
キャスト切れ”あるある”ですな。

しかし、初心者から少し脱しようとしているレベルの人は、この3点は理解しているのだ。
恐らくこの回答ではない。

それを理解して気をつけているにも関わらずキャストした瞬間ルアーが虚空の彼方へ消え去る。
かくいう私も初心者に毛が生えた程度。

つい数ヶ月前まではキャスト切れで幾つもの高級ルアーを海の藻屑にしてきた。
そう、ラインの先に1000円札をぶら下げてキャストするような物である。

何故か?

何度もキャストしていく内にだんだんとその答えが見えてきた。

■自分のキャスティングはどうなっているだろうか?

さて、まずキャストの仕方をおさらいしていこう。

①自身のロッドに適合した重量範囲でルアーを扱っている場合

軽めのルアーを投げる時は基本垂らしを短く(30cm程度である事が一般的)し、
振りをコンパトにティップをしならせ、その弾力でルアーを飛ばす。
その範囲の中でも軽いものはより目安の30cmに近く、重い物は0cmに近くすると投げ易い。
※あくまでも投げ易さの話。
※基本垂らしの長さの調整は、短でコントロール重視、長で飛距離を優先する時で使い分ける。

②ロッドの適合範囲より重いルアー、もしくは適合ギリギリのルアーをキャストする場合

メタルジグなんかの重めのルアーを投げる場合。
垂らしは長く取る。※竿先から垂らした時にリール位までの長さに取る。
そのまま振り子の要領で前方へ振り、後方までルアーが振れた瞬間ロッドに重みを乗せるように振り切る。
ペンタグラムキャストと言うのかな?
これを行わないとラインが切れる所か竿が折れる場合がある。
恐らくキャスト時のライン切れで困っている人は①のキャスト時であると予想される。
いや、間違いなく①だ。②の投げ方でラインが切れるという事はそれこそ模範解答が原因である。

■鋭いキャストがライン切れを起こす!?

①でライン切れを起こす場合。
こんなケースで当てはまっているはず。

・垂らしを意識的に短めにとっている。

ルアーの重みを感じやすくロッドを振りやすい事から

・手首と腕の力を使い、鋭く強めのキャストをしている。

ロッドが空を切る時の「ビシュっ!!」と言う音も気持ちよく。
かつ非常にルアーが良く飛ぶので恐らく病みつきになっている。

・フォームはオーバーヘッドというよりサイド、アンダー寄りになっているはず。

このような投げ方をした時に「バツっ・・・!」という衝撃を感じルアーが消え去っているはず。
軽いルアーを遠くに飛ばせるし、見かけもかっこよいので何も問題ないかに思えるがこれが大間違い。
キャストが間違ってるんです。

基本的にロッドパワーとルアーの重さで飛距離って決まってくる物で、
この投げ方はロッドの持つパワーを限界以上に引き出した投げ方、いわば禁術である。

もう少し詳しく説明するとティップがしなって元に戻る反動を使ってルアーを投げるわけだ。
この元に戻る反動力はロッド毎に異なり、
基本ロッドの持つパワー以上にはルアーをキャストする事は出来ない事になっている。
この投げ方は意図的にティップが戻る勢いを、
強めにロッドを振る事によって増幅させている事になる。

必要以上に勢いの付いたティップが、
真っ直ぐに戻ると同時にキャストされたルアーの初速は想像以上に早く、強い。

そうなればどのような現象が発生するのか?
スローモーションカメラで撮影したわけではないのではっきりとした所は分からないが、

【推測1】

まずリーダーとメインラインの結束部分の結びコブ、
これがガイドに2度、3度干渉しながら放たれるわけだ。

切れるのは恐らくこの瞬間だ、ルアーの重み、キャストの勢いが乗った結びコブが、
ガイドというトンネルの壁にぶつかるのだから、
摩擦熱や、細かい砂、磨れ、結び目のゆるみ、色んな事がそこで瞬間的に重なりあって「バツン!」と切れる。

【推測2】

必要以上に早い振りの強さの為、人差し指でかけたラインのリリースの一瞬の遅れが生じる。
前に放たれようとしているルアーの力に対し、ラインの引っ張り強度lbが負けてしまっている。

 

いずれにせよ、オーバーヘッドキャスト以外のケースで起きているはずだ。
オーバヘッドキャストでは勢いよく振り下ろしたらロッドで地面を叩いてしまう事があるので、無意識のうちの力の加減が入るはずだからだ。
しかし、サイドやアンダーとなると思い切り振っていける。
横への遠心力が強く掛かっているので、 結びコブがガイドへ干渉しやすくなる上、
ラインのかかる負荷も増えてくる。
どうだろう?なんとなく解って貰えたんじゃないかなと思う。

自分のロッドが持つ投射力を理解する必要がある。

要には「力むなっ」って事。
特に最近のルアーは重心移動や形に拘って飛距離が出るように設計されている物が多く、
このようなキャストをする事でさらに飛距離が稼げるわけだ。

一度ラパラのフローティングを使ってみると分かるがこんな投げ方しても逆に飛ばない。
初速が速すぎて空気抵抗が強くなりバルサ素材かつ固定重心のルアーでは飛んでいかないのだ。

キャストは手首のスナップを利かせ軽く投げるだけで十分であり、
その時に発生するティップの反動力が使用ロッドの持つキャスト力なのである。

必要以上に負荷を掛けるとライン切れだけでなくロッドの繋ぎ目がすっぽ抜けたり、
最悪ロッドが折れるという事になりかねない。

それにルアーが飛んでいく速度と釣りは全く関係なく、
むしろ同じ距離を飛ばすのであればゆっくり飛んで静かに着水した方が魚に警戒されず有利である。

飛距離を稼ぎたくば素直にルアー重量をあげるか、ロッドを変えたほうが良いという事だね。
またキャスト切れを極力防ぐにはリーダーとの結束コブを極力小さく出来るFGノット等を使うとか・・
ってのも対策になると思う。

これがルアーを散々ロストして得た私なりの答えである。
今でもたまにキャスト時、気持ちがノリ過ぎてついやってしまう・・。
ソフトにキャストし正確にポイントへ落としたほうが自然で見た目もかっこよいと思いますよ。
では、今日はこの変で・・。

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